\跡取り娘ドットコム2025年総会のご報告/
2025年4月19日(土)日本跡取り娘共育協会 2025年総会を開催いたしましたのでご報告させていただきます。
当日のプログラム
・跡取り娘のための事業承継講座:登壇:弊会代表 小林博之
・基調講演:株式会社クオリア・コンサルティング 代表取締役社長 大塚久美子様
・2025年の運営方針:登壇:弊会代表 内山統子
・グループワーク:跡取り娘のこれからを共に描く 「私の跡取り娘としてのアップデート宣言」
【跡取り娘のための事業承継講座】
それぞれの自己紹介をした上で
ファミリービジネスの共通項、強み、「スリーサークルモデル」に基づいた自社やファミリーの振り返りをしていただくワークをしていただきました。
【大塚久美子様登壇】
大塚久美子様からは、ファミリービジネスの本質と事業承継の現実、
そして女性経営者としての葛藤と希望について、率直かつ力強いお話をいただきました。
「事業承継とは、ただ次の世代にバトンを渡すことではない。
組織も、ビジネスモデルも、価値観までもが問われる“経営刷新”の瞬間である」
そう語る大塚様の言葉には、ご自身の経営の現場で積み重ねてきた、思いが込められていました。
大塚家具という大企業の中で、父・弟・母・そして社員や株主といった多様なステークホルダーの利害の狭間に立ち、調整し、改革を進める――。
その重圧は計り知れません。
特に印象的だったのは、「誰かの期待に応えること」と「自分らしい意思決定」の間で揺れる心の描写です。
女性であること、家業の一員であること、経営の舵を取る責任者であること。
そのすべてを背負いながら、組織の未来と社員の人生に真剣に向き合う姿は、私たち後継者にとって大きな勇気と学びとなりました。
また、今後の事業承継においては、「継ぐこと」だけでなく「変えること」が求められると語られました。
時代の変化に適応しながら、ビジネスのあり方そのものを見直す。
デジタル化・人口減少・価値観の多様化という社会の大きなうねりの中で、ファミリービジネスは“変わる力”を試されています。
ファミリービジネスの強みでもある――と、大塚様は語ります。
長期的視点、地域や暮らしとのつながり、しなやかで個性的な経営。
そのすべてが、社会の持続可能性に貢献する大切な資源である。
「多様な人が、無理をしなくても輝ける組織をつくること」
それが、これからの経営に求められる使命であり、次の世代への責任なのだと教えてくださいました。
大塚様、ご講演頂きありがとうございました、
【2025年の運営方針&跡取り娘のこれからを共に描く】
跡取り娘ドットコム代表・内山統子からは、設立6年目を迎えた本協会の歩みとこれからの方針について共有をしました。
この1年、私たちは以下のような取り組みを重ねてきました:
- 京都信用金庫主催セミナーでの登壇
- 交流会開催:地域を超えたつながりの創出
- 代表のメディア出演を通じた社会的発信
- 森まさこ議員への訪問と「跡取り娘の影響力調査」の実施
1年間で「跡取り娘の存在意義と影響力を社会に伝える」というミッションのもと、会員の皆様と共に成し遂げてきました
2025年は”共育”のコンセプトに基づき、協会を活用いただくため2つの新たな柱を打ち出しました。
1つ目は「メンターシステム」の導入。
引き継ぎに不安を抱える新メンバーに対し、先輩の跡取り娘が伴走する仕組みです。
これは、他のコミュニティでは話せない悩み――資産のこと、家族のこと、育児や介護と経営の両立――を、安心して話せる「跡取り娘だからこそわかる場」をつくるための第一歩とします。
2つ目は「分科会」の設立。
業種別に小さな“居場所”をつくり、入会直後から孤立せずに関われる環境を整えます。
リーダー・副リーダー・サポーターの皆様には、あらためてお力添えをお願いしたいと思います。
この2つの柱を通じて、私たちは設立当初から掲げるコアバリュー「共育(共に育つ)」を真ん中に置いて活動をしていきます。
その後は、跡取り娘のこれからを共に描くをテーマに各々での宣言をしていただきました。
・改めて自分ならではの理念と作りたいと思った。
・家族に遠慮をしてしまっているが、気持ちを伝えていく努力をしたい
などそれぞれの決意表明の時間となりました。
ただ繋がるだけではなく、共にいることで育ち合える。
この協会の本質的な価値を、再び丁寧に育てていく1年にしてまいります。
*―次回跡取り娘ドットコム定例会―*
次回定例会は5月15日(水)16:00〜18:00、登壇は淵邊善彦様(ベンチャーラボ法律事務所代表)
「2025年 経営者が知っておきたい法律知識」についてお伝えします。
跡取り娘の事例紹介は、岡山外語学院の副理事長 森下様・株式会社兵庫親林開発 代表兵庫様です。
みなさまのご参加をお待ちしております。 引き続き、2025年もどうぞよろしくお願いいたします。