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2021.05.06

「選択的夫婦別姓アンケート」調査結果

2020年12月に、第5次男女共同参画基本計画が閣議決定されましたが、同計画から「選択的夫婦別姓」が削除されたことから、婚姻における選択的夫婦別姓の是非についての議論が、2021年に入りさらに活発化しています。

少子化や経営者の高齢化に伴い、女性が事業承継をするケースも増えていますが、女性の事業承継のなかで、婚姻による姓の変更がスムーズな承継の障害になるという声が上がってきていました。

そこで日本跡取り娘共育協会では、結婚・離婚で改姓すること(以下「夫婦同姓問題」)の女性経営者に与える影響の実態を把握するため、2021年4月5日から4月23日まで女性経営者を対象にアンケート調査を実施しましたところ、191名から回答を得られましたので、その結果(抜粋)を報告いたします。

調査によると、婚姻に伴って姓を変更すること(または変更する可能性があること)が、結婚することをためらわせる要因になった、という人が約31%と、女性経営者にとって、夫婦別姓が認めらないことが、結婚を含めた人生の選択を自由に行えない、という事態を招き得る状況が明らかになりました。

婚姻・離婚に伴って姓を変更することに伴い、企業経営者として不便・不都合を感じた人は約62%に上りました。特に、公的機関における手続き、金融機関との取引に関し、煩雑な手続を多数行わなくてはいけないことが大きな障害となっています。

企業経営者としての具体的な不便・不都合の内容については、下図をご覧下さい。

選択的夫婦別姓制度があれば、夫婦別姓を選ぶと回答した人が全体の約64%となりました。
その他の大半が「相手によって決める」「相談して決める」などとなっており、これらも加え、少なくとも約80%の方が、「選択肢を持てる」ことへの意義を感じていると考えられます。

女性が家業を継ぐという選択肢も増える中、当協会ではそうした女性の事業承継がスムーズに行える環境を整えるために活動をしておりますが、この調査の内容で浮き彫りになった問題についての提言を行い、政府や関係先にも働きかけてまいりたいと思います。

アンケート最終報告PDF版

【アンケート調査概要】
対象者:女性経営者(事業承継、起業など就任経緯は問わない)
方式:インターネットを通じてのアンケート調査
実施期間:2021年4月5日(月)~23日(金)
回答者数:191名
経営就任経緯:起業 55%、事業承継 32%、その他13%(両方、未回答など)

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